天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

ゴルドベルク変奏曲の聴き方

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かつて放送されていた名番組「名曲探偵アマデウス」の全95タイトルを所有しているのが実は自慢なのだが、復習することは最近では全くない。ところがご縁があってDVDに焼く機会があり、#3「私は上司に殺される〜 ゴルドベルク変奏曲」を久し振りに再見してみた。

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番組も、このバッハの名曲の構造を分かりやすく説き起こし、冒頭と最後に主題(低音部が主題だが)となるアリアを配し、その間を30曲の変奏でつないでおり、その第1変奏から始まる1+3nの数列のグループ、第2変奏の2+3nのグループ、第3変奏の3+3nのグループが、それぞれ舞曲などの性格的な音楽、次第に複雑化するトッカータのような技巧的な音楽、1度のカノンから始まり2度、3度と次第に主題と応答の度数が増えていく超絶的な作曲技巧のグループに分けられていることを要領よく説明してくれていた。特に熊本マリによるカノンの解説は分かりやすかった。また、アリア主題のトリルの意味を実演で比較してくれたのも得がたい内容だった。
http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/37182/37411/51648447
そうか、そうだったのか→30の変奏曲は3曲ずつセットになっていて、ひとつの変奏曲は序奏曲、技巧展開曲、そしてカノンという構成。アリア→変奏曲10セット→アリアとして聴けばいいのだ。
昨日早速ジムで55年版グールド→途中で見失ったりしてトラック確認変奏曲番号を見直して聴き通した。今度は80年版グールドを寝床謹聴しよう。ありがとう、名曲探偵。