天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

内容を聞くな、形式を聴け

クラヴィーア練習曲集第3部聴き比べPL作成も最終章、4つのデュエットBWV802-805に差しかかった。BWV802PL作成謹聴の後、懸案の難解バルトーク弦四第4番ケラーQを聴いたら難解氷解!拒否反応無しで聴けたのだ。感じ入るとまでは言えないが面白味は感じた。内容はさておき形式に着目したからだ。
音の上昇下降、反復、モチーフの聴き分け、対比その他形式にのみ耳を傾ければバルトーク弦四も面白く聴ける。これは発見だったなあ。夫婦喧嘩に例えると相方の言い分は無視して外見的な事柄→表情身振り顔つきのみを観察するようなものだ。
つまり、音楽=内容理解+形式観察と分解すれば形式観察のみ謹聴ということだ。
これで我が音楽方程式完成。


ところで屁理屈→音楽方程式。
音楽=ヒロイズム+ロマンチシズム+祈り+祝祭+ドラマ
これでショスタコマーラーもベートーベンもバッハも割り切れると思っていたが、バルトーク=実存的不安をどこかに嵌め込まねばならんなあ。
http://doyoubi.hateblo.jp/entry/2018/06/28/060526
バッハを聴きながら「祈る」のではなく、ここは「内省」とするのが正しいと思い至った。
音楽=ヒロイズム+ロマンチシズム+内省+祝祭+ドラマ
http://doyoubi.hateblo.jp/entry/2019/04/26/050237


音楽=ヒロイズム+ロマンチシズム+内容理解+形式観察+祝祭+ドラマ


思えばバッハもバルトークも形式だけを愉しめる音楽。いや、音楽にはそもそも内容なんか無いのかもしれない←内容は聴き手の勝手。さあこれでバルトーク弦四愉しむぞ。
ところでBWV802聴き比べ過程でトリスターノ発見。

f:id:doyoubi92724169:20190517061341j:image

クラシック、テクノ、コンテンポラリーと縦横無尽に「音楽」を奏でる奇才、トリスターノの記念すべきメジャー・デビュー盤。
https://www.universal-music.co.jp/francesco-tristano/products/uccg-52119/


スイングしてるよこのピアノ。リズムも形式美の重要な要素と実感した次第。