天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

ショスタコ「英雄の生涯」

キース・ジャレットショスタコ前奏曲とフーガを聴き終えて阪大ワンコイン寺神戸亮予習に切り替えようとしたらSpotifyに先を越されてしまった。小さな親切大きなお世話→お勧めミュージックが勝手に鳴り出した、ショスタコ交響曲15番。

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聴きながら漢字四字を各楽章に当てはめてみた。
軽快饒舌→荘重虚無→皮肉道化→不満昇天
第4楽章の不満昇天は若干当てはまってないなあ。そこで「ショスタコ 15番 虚無」で検索→素晴らしく的確解説記事発見。

交響曲第15番は、言ってみればショスタコーヴィチによる「英雄の生涯」なのです。「英雄の生涯」といえばR.シュトラウス交響詩ですが、ショスタコーヴィチは、いつかこのような曲を作ろうと考えていたのです。ただし、ショスタコーヴィチはとても控えめな性格ゆえ、彼が最も好きな音楽は自作ではなく、ロッシーニでありワーグナーでありグリンカだった。だから、“生涯”を描くのに自作を引用した自信家のシュトラウスと違って、ショスタコーヴィチは他の作曲家の作品を引用したのです。
http://www.kawasaki-sym-hall.jp/blog/?p=8305

第4楽章についても

ショスタコーヴィチは真の天才作曲家です。彼のあとにもメシアンなど素晴らしい作曲家はいますが、“天才”とまでは言えないと私は思います。そして、その最後の天才作曲家が最後の交響曲の最終楽章でワーグナーの楽劇を引用した意味は「死」でもあります。また楽章の最後に打楽器だけがリズムを刻みますが、これは「時間」を表しています。つまり、人の死後に残るものは時間のみ、と表現しているのです。

なるほどと唸る程の納得解説だ。これを踏まえてまたいつかこの曲を聴こう。そうそう、数日前に広上淳一N響ライブ→ショスタコ交響曲5番が放送されてた。今日のジムウオーキングBGMはこれで決まり。キース、Spotifyハイティンク広上淳一。お陰様で世の中、ご縁なり。