天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

アザラシヴィリ「無言歌」

日曜午後のFMきらクラ
http://www4.nhk.or.jp/kira/
を毎週録音しているが、聴くのはカーステレオだからかなりタイムラグがある。6/4放送分を今頃聴いたのだが、いささか衝撃的だったのはアザラシヴィリ「無言歌」。

介護していた父親を10日前に亡くしたというリスナーからのこの曲の再放送リクエスト。介護の合間にきらクラでこの曲を聴いてさめざめと泣いたそうだ。父親を亡くした今、もう一度聴いて泣くことで徐々に立ち直りたいとのこと。いつもは饒舌なふかわりょうがこのメッセージを淡々と読み上げて曲がかかる→なるほど名曲だ、リクエストしたリスナーの気持ちが伝わってくる。

帰宅してアップルミュージック、Spotifyを探したけれど見つからず、YouTubeにはあったが音質わるし。そこで放送録音からリスナーメッセージと曲を切り出した。たまたまご縁のある人にDVDを送る必要があったので、ダークダックス放送録音とカップリングCDにして送った。アザラシヴィリという作曲家は

ヴァージャ・アザラシヴィリは一九三六年に生まれたグルジアの作曲家で、チェロを響きの主軸に据えた楽曲が多い。作品はチェロ協奏曲やチェロ、ヴァイオリン、ピアノの編成による「夜想曲」などがあるが、中でもこの「無言歌」は指揮者の山田和樹が演奏会のアンコールで取り上げるようになってから知名度を大きく上げた。基本的には十本のチェロとピアノの編成で演奏されるが、メロディの展開とその構造が極めて単純であるため、編曲の試みもその知名度に対して決して少なくないと言える。とはいえ、グルジアという国のクラシック音楽のイメージのしづらさ(鈴木淳史「駅売り名盤を探せ!」、『クラシック・スナイパー3』所収、青弓社、二〇〇八年にはグルジアのオーケストラについてのほとんど唯一と言っていい記述があるものの)や作曲者のアザラシヴィリの音楽史上の位置づけの難しさもあり、国内でのファンの数は未だそう多くない。
http://lesamantsdutokyo.hatenablog.com/entry/2016/09/30/013920

とのこと。きらクラのお陰でいい音楽と巡り会えた。この世は須くご縁である。f:id:doyoubi92724169:20170728053912j:image