天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

残年は読書に

Kindle三昧の日々
このところ未明音楽は専らKindle読書BGMと化している。Kindle Unlimited月額980円を現在無料1か月お試し中。仏教書その他て始めて今は安部龍太郎「維新の肖像」を無料読書中。

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目的のためには手段を選ばない西郷隆盛→益満休之助。こんな不正の輩が成し遂げた明治維新にそもそも大日本帝国滅亡の萌芽があったとする作品だ。

そして無料だけでは収まらなくて有料Kindleも購入→上野修スピノザの世界」、ずっと以前に図書館から借りて読んだのを蛍光ペンハイライトしながら再読中。Kindleの最大の利点はハイライト箇所を自動的にノートにしてくれることだ。

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後から読み返して復習できるし、コメントも付けられる。紙の読書の何倍も身につく。


残り少なくなった時間を読書に当てるべし、これが糖尿病入院の収穫でもあったと思うのである。

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欲望から義務への転換

欲望から義務への転換こそが自由
結果より動機が大事、しかも、その動機が外から与えられるのではなく自律的に動機を作り出して(義務として)行動すること(それが自由)、そして義務とは、条件付きのものではなく(見返りに何かを与えられるでも何かのためにするものでもなく)無条件に「~せよ」と命じる絶対的命法である。
こうして、義務(定言命法)と自由は一致する。「義務を果たしているときにあなたは自由だ」がカントなのだ。

酒を飲みたい欲望は俺の本性から起因するものにあらず、俺の本性は長生き、だから日常断酒するものなり。お陰様で4/20入院以来断酒継続中。
以上、100名著「エチカ」に触発されて。

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糖尿顛末記

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よもやの糖尿病発症、遺伝的要素なく晴天霹靂。
これを機にフランクル「欲望から使命への転換」断固日常断酒。退院は一件落着ではなく終わりの始まり。
まるまる2週間入院となり5/3目出たく退院。患者用図書室のお陰で本もたっぷり読んだ→「男の一生」「豊臣秀長」「弥陀の橋は」「聖の青春」。血圧下がった、血糖値84になった。中性脂肪も下がったろう。災い転じて福となす。支払い金額176160円。
以下、経過の記録。主治医 沢田光一医師 看護師河崎なおみさん

4/7 血液検査で血糖値242→1型糖尿病か?ビクッ
早速再検査→翌日H b11.0/糖尿病は確定そこで市立豊中病院に連絡、紹介状書いてもらった
4.14 抗グルタミン酸脱炭酸酵素(Glutamic Acid Decarboxylase:GAD)抗体はなく1型糖尿病の可能性薄れた
4 /16 市立豊中病院初診→2型糖尿病と判断/長年の生活習慣つまりは酒の膿が破裂したんや
採尿、採血、レントゲン、心電図、診察→入院申込み、生理機能検査/エコー、心臓も
合計11230円
4 /17 市立病院から電話→20日入院決定

20日午後入院。看護師にサポートしてもらいながら血糖測定、インシュリン注射開始←退院後も自分で出来なければ、糖尿は一生の友と観念。
夕食はご飯一膳、高野豆腐、卵焼き。少量サッパリ食をよく噛んで味わう。アルコール抜きで久しぶり就眠。

4 /21 尿1日分を溜める。風呂は毎日入れるが昨日は敬遠して今日昼下がりに入る。夕食後眠気、就眠22時の血糖測定、起こされた。

4 /22 朝の血糖値測定206←やっぱりまだ間違える、なかなか自立難し。眼科検査←異常なし。家内を呼んで栄養士さんの指導を受ける→低カロリー食弁当宅配の方向とした、業者に電話して資料取り寄せ。尿検査。
今夜もアルコール無しで眠くなった。22時血糖値測定時刻に寝過ごし看護師に起こされた。

4 /23 たっぷり寝た、5時半目覚め。酒無し六根清浄出来そうな予感、とはいえ一週間に一度は飲みたいな。ラフマニノフ P協奏曲4番アシュケナージ 、ジャン・ロンドー、NHK将棋。尿検査、入浴。
担当医師から合併症その他怖さ説明
4床満杯になってもた、担当医から入院期間延長可能とのこと

4/24 3:03 143-82 79.7 ショスタコ弦四 6番
断固断酒←これが俺のフランクル「欲望から使命への転換」。今日は血糖値測定7回。
女医さんと話してて思いついた→退院しても入院しているつもりで食生活、とりあえずは業者の惣菜や弁当で始めるがそのうち嫁さんに業者惣菜を参考に料理してもらう。退院は終わりではなくて闘病の始まり。入院第一夜の夕食→卵焼き+高野豆腐+ご飯一膳の美味しさは一生忘れない。断固断酒。

3:23 79.9 146-82 モーツァルト不協和音

4/26 朝飯前空腹時血糖値120、パーヴォN響ベルク、ブル3番
図書室で朝日、産経、讀賣、毎日。朝日俳壇に触発されて
朝な夕な計る血糖春朧ヤ季語がゆるいええ加減

4 /27 遠藤周作「男の一生」を1日で読了。男の純情恋愛物語やけどツッコミ所多々→遠藤周作は下す手くそ小説家。続いて図書室から堺屋太一豊臣秀長」を借り出し、太一の方が上手。

4 /28 3:19 136-86 79.6 プロシアセット。これで入院は人生五度目→ガキの頃の盲腸、恥毛剃られた懐かしき思い出、厄年近辺十二指腸潰瘍連年入院、伊豆大島にて転倒右腕骨折、そして今回糖尿。これで人生最後となるやろかならんやろか。
さて今朝0630血糖値は如何に。好成績→明日退院となれば120点。
看護師に言われて気付いたのだが明日は祭日。ということは医師休み→退院判断は早くて明後日、つまり退院も早くて明々後日金曜日なんや。

4/29 空腹時血糖値112、津本陽「弥陀の橋は」読み始める→食べ物の一粒一粒を仏と思い噛みしめよ南無阿弥陀仏。夕食後「弥陀の橋は」下巻に着手→弁円入信エピソード←親鸞は弟子持たず全ては阿弥陀仏のはからい故に、嫁はん不安電話を聞く←不安も気づきの一つ、おおきにありがとはん、無心になるのも他力のはからい。

4/30 入院は他力本願ご縁かな、他力本願今日退院あらまほしき。されど今朝主治医→2週間の予定満了日曜日に退院させるとのこと。

5/1 「晏子」は得るところ少なしと看做し大崎善生「聖の青春」←病と集中力にチェンジ。さてあと3日。

5/2 朝飯前読書「聖の青春」→薬を拒否して自力て癌と闘った村山聖。それに比べりゃ断酒なんて他愛無いものよ。夢を追い続けた聖俺の夢はなんじゃろか。
沢田先生→今朝の血糖値84を聞いてインシュリン投与中止と判断。インシュリンも血糖値測定無しに退院目出度し。

5/3 退院の朝。2時過ぎに目覚めてヨーヨーマ、ショスタコアシュケナージラフマニノフ を聴いてるとどうも視線が後ろ向きになる。過去は切なく甘い媚薬や。
そして仕上げの音楽はナイトトレイン←オスカーピーターソン、絶好調。空腹時最終血糖値123。

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春愁や毎日俺はテレビっ子

新型コロナを半分口実にしてジム通い休止中。無聊の慰みに


大河ドラマの最高傑作と考える「篤姫」再度鑑賞中←脚本はバッハ好きの田渕久美子


完璧純粋な音楽に触れて「私にはそんな真似は出来ない、バッハやグールドではないんだもの」と「投げやり」に開き直れた田渕久美子。そういえばテレビ番組「ガイロク」で完璧な子育てノイローゼに陥った女性がダンナの「そんなに無理すんなよ」ひとことで目が覚めた話もあったなあ。


そして今朝は
読売新聞グループのトップ、渡辺恒雄氏(93)への独占インタビューが実現した。70年にわたって日本政治の実像を見つめ続けてきた渡辺氏。「昭和編」となる今回は、吉田茂政権から中曽根康弘政権に至るまで、その知られざる舞台裏が赤裸々に語られる。派閥の領袖たちの激しい権力闘争の虚実。日本外交の秘史。証言ドキュメントで戦後日本の歩みをたどる。インタビュアー・大越健介

渡辺の座右信条はカントと知って驚いた。


〈それを考えることしばしばにしてかつ長ければ長きほど常に新たにして増し来る感歎と崇敬とを以って心を充たすものが2つある。それはわが上なる星の輝く空とわが内なる道徳律とである〉
 これはカントのあらゆる言葉の中で最も文学的かつ情緒的な一節です。僕はこの言葉を暗記していますが、常にコピーを手帳に挟んで持ち歩いています。

見かけだけで人を判断したらアカンなあ。渡辺恒雄は単なる政治記者にあらず。カントのこの言葉を座右にして生き抜いた人や。お陰で「わが上なる星の輝く空」はサムシンググレイト→卑小なる自己の認識、「わが内なる道徳律」は魂の虚実の判断律との思いに至った。
テレビっ子で過ごす毎日、有難い事である。

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手も足も出ず静観

昨日は家から一歩も出ずテレビっ子。今日もジム回避、昼飯と買い物だけは外出する。

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底値を見たと思いたいけどそれは希望的観測かも。相場は人間力鍛錬としておこう。

二月堂修二会見物

昨日は朝から奈良へ。東大寺ミュージアムで講座を聴いた後に小雨降り続く中、二月堂へ←この歳になってようやく初参内。


焼き尽くせ我が煩悩をとの思いで見物したのだが
北河原公敬長老がお水取りの歴史や行の内容について話す。元朝日新聞編集委員の岸根一正さんの案内で境内を散策し、夜はお松明(たいまつ)を見学した後、練行衆(こもりの僧)の声明(しょうみょう)を聴く。
 午後1~9時(休憩あり)。定員40人。受講料は会員6912円、一般7344円。問い合わせ、申し込みは朝日カルチャーセンター中之島教室(06・6222・5224)。

新型コロナのお陰でスケジュール変更→声明を聴く機会を失った残念。受講料6912円勿体ないなどなど煩悩ばかり。
しかし、
「お水取り」は、12日後夜の五体の途中で勤行を中断してはじまる。「お水取り」の行列は灑水器と散杖を携えた咒師が先頭となり、その後に牛玉杖と法螺貝を手にした北二以下五人の練行衆が続く。

お水取りは修二会の中の特別な1日であることを知ったし、

二月堂の隣、法華堂の秘仏開扉が12月16日であることを知ったのでよしとする。
煩悩は生涯の友お水取り
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リヒテル・プレイズ・バッハ(4CD)

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リヒテル・プレイズ・バッハ(4CD)

リヒテル晩年の素晴らしい演奏を、良好な音質で次々にリリースして話題になったストラディヴァリウス・レーベルからバッハ・ボックスの登場です。フル・プライスだったアルバムをまとめてお買得な価格になっています。1991年、トゥールーズほかでのステレオ・ライヴ録音。

J.S.バッハ
ソナタ ハ長調 BWV966
ソナタ ニ長調 BWV963
ソナタ ニ短調 BWV964
カプリッチョ ホ短調『ヨハン・クリストフ・バッハをたたえて』BWV993
・4つのデュエット BWV802-805
・イギリス組曲第1番 BWV806
・イギリス組曲第3番 BWV808
・イギリス組曲第4番 BWV809
・イギリス組曲第6番 BWV811
フランス組曲第2番 BWV813
フランス組曲第4番 BWV815
トッカータ ニ短調 BWV913
・幻想曲ハ短調 BWV906
 スヴィヤトスラフ・リヒテル(ピアノ)