天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

星屑のいのち

昨夜は阪大サイエンスナイト第2回
寺田健太郎「私たちは どこから来て どこへ行くのか?~宇宙地球科学的な視点から~」

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近年、私たちの太陽系以外にも惑星がたくさん発見され、惑星の形成は星の誕生に伴う比較的普遍的なプロセスであることが解ってきました。 一方で、生命を育む太陽系第3惑星「地球」は、惑星達の中でも異質な存在と言えます。 このような、人類にとってかけがえのない「地球」の個性は、いつ(when)、どのようにして(how)決定づけられたのでしょうか? 私たちの研究グループでは、従来の望遠鏡を使った観測的なアプローチではなく、同位体顕微鏡等を使った物質科学的なアプローチで、宇宙の歴史を探っています。
https://www.sci.osaka-u.ac.jp/ja/science-night/


発見その1 太陽系の年齢は隕石の放射性元素測定で解る
ウランが鉛に半減する時間を基に隕石の元素測定をするんだって。そのための道具が同位体顕微鏡。その結果、


太陽系のかけらである隕石=コンドライトを放射年代測定すると、47.5億年から45億年前を示します。これが太陽系の形成がはじまった年代です。

http://www.seibutsushi.net/blog/2012/06/1307.html
なるほどなあ、では宇宙の年齢145億年も隕石から解るんだろうか、いや、そんなことはないやろと今ググッたら


ハッブル自身が求めたハッブル定数では宇宙の年齢は20億年程度になり、当時、放射性同位元素から求められた地球の年齢より短いことが問題とされました。 当時は、測定技術や天文学の知識が十分でなかったのでやむを得ないことだったのでしょうが、宇宙論の研究歴史は、正しいハッブル定数を決定する歴史でもあったのです。
http://www.astronomy.orino.net/site/kataru/qa/theory_of_relativity/theory_of_relativity014.html
ハッブル定数の推定というまた別の手法を使うんだ。よかった、この質問をしなくて。講義混乱の元。


発見その2 地球大気の起源は岩石。岩石が含有している二酸化炭素が大気の元。二酸化炭素は植物の光合成によって酸素に変わったので現在の大気は酸素と窒素が主成分となった。
これは驚きだった。講義終了後に先生の側まで行って「確定した事実ですか?」とアホな質問をしたぐらい驚きだった。そこで確認のためググる


現在の大気ははこうしたものとは大きく違っている。つまり、地球の大気は原始太陽系星雲のガスを捕獲したものではなく、固体地球内部からの脱ガス(衝突脱ガス大気、いわゆる二次大気)によるものである。そもそも、原始地球初期の激しい微惑星衝突の時代には、原始太陽系星雲のガスを捕獲できたとしてもそれは一次てきなもので、高温になった表面からはすぐに宇宙に逸散するであろう。少なくとも、その時点で原始地球や微惑星からの脱ガス成分と混じってしまう。そうした意味で、「一次大気」という言葉は、地球の原始大気は太陽組成のものであったはずであるという前提があるので、あまり使われれなくなってきている。
http://www.s-yamaga.jp/nanimono/chikyu/taikitokaiyonokigen.htm
なんかそれらしき記事が見つかった。


そして発見の最後は、人間の身体は星の輪廻転成の宇宙史的結果、つまりは星屑。
宇宙の98%は水素とヘリウム。ところが私たちの体には酸素やカルシウムその他重い元素が集まっている。それは何故か。


私達がお世話になっている太陽の寿命は100億年とされ、誕生からおよそ46億年経っていることから半分くらい過ぎたことになります。
これが太陽の10倍もの質量を持つ恒星の寿命となると1000万年と極端に短くなってしまいます。
https://utyuu-tanosimu.net/entry297.html
重い星が核融合で重い元素を作り、消滅生成=輪廻を繰り返す。一方、太陽系が出来てその惑星のひとつが絶妙なバランスだったために、海と大気生成、そして生命誕生となったんだなあ。でもこれも仮初めのいのち。大隕石衝突で生態系一変するかもしれないし、隕石衝突が無くてもいつかは太陽消滅する。大河の一滴、星屑をしっかり生きようと昔、歩いた道、理学部から阪大坂まてを歩き、車に乗ったのであった。