天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

コヌノヴァ×クオクマン京響

昨日は京響ライブ



スペイン交響曲は正直言って好きな曲ではない。大仰な出だしでどんくさいなあと思ってしまうのだ。そんな先入観のせいかこの曲の初めてのライブ、昨夜もその印象が拭えずオケまでいつものP席、先頭列で雑に聞こえてしもた。
指揮とソリストも何かちぐはぐで、更にはこの曲、リズムが難しい、だから呼吸を合わせられないのだと思ってしまう始末だ。

アンコールは楽しかった。「エリーゼのために」のモダンな編曲V nデュオ、指揮者クオクマンの譜めくりも微笑ましい演出。
そして後半プロコフィエフ交響曲5番。クオクマン、前半とは打って変わって伸び伸びした暗譜指揮ぶり。実はこの曲もお気に入りショスタコ5番との対比で捉え難い曲、鈍臭いと永く思い込んでいたのだったが、昨夜のライブP席効果→打楽器迫力満喫。対ナチス戦の勝利を間近に「悲しい事は多々あったが終楽章宴会で盛り上がろう」と理解できた。単純に社会主義リアリズム&勝利万歳でないのはショスタコ5番と同様。よくぞこの曲、スターリンに叱られなくてよかった。因みにプロコフィエフスターリンと同年同月同日に逝去したのだった。
そして俺はオッチョコチョイ、お見送りしてくれたJjuviちゃんに言わずもがなの「プロコブラボー、スペインいまいち」と言うてもたがな。

帰宅してスペイン交響曲の反応検索→当然ながら俺のような先入観偏見見当たらず。お詫びにコヌノヴァのアルバムをSpotifyで見つけて聴いている。

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ライブは先入観と偏見を解いてくれる場所、そのご縁を十分に活かせなかった夜やった。