ロマン=非日常世界への憧れ
今月の阪大ワンコインは100回記念。
2012年5月に第1回を始めたワンコイン市民コンサートは今回で第100回を迎えます。大阪大学会館ホールのピアノ・ベーゼンドルファーリストフリューゲルは1920年製作され今年で100歳になります。この機会にとってもスペシャルなコンサートです。ワンコイン市民コンサートで語り草になっている2年前の峯島望美さんのリサイタル。ピアノの武久源造さんと一緒に100回記念公演ではドイツリート、フランス歌曲をたっぷりお届けします。どうぞお越しください。
語り草になっているというのは武久源造×峯島望美のシューマン「女の愛と生涯」。この演奏会はよく覚えている。お陰でそれまで馴染みのなかったこの曲に親しめた。
そして今回のプログラムは
R. シューマン: リーダークライス全曲
*
G. フォーレ: ある僧院の廃墟にて
水のほとりで
ゆりかご
月の光
C. ドビュッシー: 求愛雅宴 第一集 全曲
M. ラヴェル: 5つのギリシャ民謡 全曲
武久源造:万葉歌曲
なかなかに
ひむがしの
こひこひて
にぎたづに
いろはにほへと
リーダークライスも馴染みがないなあ。FMでたまたま聞き流したことはあるだろうが、今回はこれを機会に対訳咀嚼しながらきちんと聴こう。
シューマン:≪リーダークライス≫≪女の愛と生涯≫/ベルク:初期の7つの歌
2015年5月2日と5日、ロンドンのウィグモアホールでのライブ・アルバム。
初めて聴いたがドロテア・レシュマンと言うソプラノ歌手がまず良い。
良い声してると思います。
そして内田光子のピアノは単なる歌伴奏ではなく、ソプラノとまるでデュエットしているかのように聴こえる。
でもあくまで控えめに、歌を盛り上げます。
初めて謹聴。異郷がキーワードだなあ、これぞドイツロマン派リートと感じ入ったが、リーダークライスってop 24とop 39と2つあるではないか←知らなんだ。上にコピペした曲目には作品番号が無いが有名なop 39の方やろと決めつけかけて→待てよ、わざわざ「全曲」としてあるのは2つとも演奏するのではないか。そこで
シュライヤーが2002年にシューマンの歌曲を歌った録音。2つのリーダークライスに詩人の恋と、いずれもシュライヤーが得意とし、長年歌って絶賛されてきたレパートリー。
からop 24謹聴。こちらはop 39よりは薄味だけどそれはそれで愉しめる。ドイツリートの深い森へ恐る恐る足を踏み入れるべく明日はシュライヤー×シフでop 24・39を通して聴こう。少々草臥れるけど。
ところで
OCCA ワンコイン市民コンサート - 峯島望美・武久源造2020
— 土曜日 (@doyoubi) 2020年1月16日
いったい、ロマンティックとは何でしょう。一言で言うならば、それは、異世界への憧れです。日常的ではない様々なもの、人里離れた森の出来事、遠い国の住人、鳥の歌、風の歌、神の声、妖精の囁き、星星が奏でる宇宙 https://t.co/G0OBQXwiHo
プログラムノートから武久源造の言葉。以前からロマンチックって日本語になんと訳すのやろかと疑問に思っていたのだがお陰で氷解。ロマンとは別世界非日常世界への憧れとすればよいのだ。ロマンチックラブなんてしたことないけど。