天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

かたじけなさに涙こぼるる

今朝はFM録音消化→古楽の楽しみ ▽バッハのクリスマス音楽を中心に(1)


収穫はマニフィカトの意味をしっかり認識したこと←よう知らんけどなんか聖歌のことやろという程度やった。


マグニフィカトは「マリアの歌」とも呼ばれるもので、妊娠した後のマリアが天使のお告げによって、いとこのエリザベトを訪問した折に歌われたものです。

おお、そうか。ここまで特定されているのかとしっかり認識。更には歌詞の


主はその腕で力を振るい、思い上がる者を打ち散らし、権力ある者をその座から引き降ろし、身分の低い者を高く上げ、飢えた人を良い物で満たし、富める者を空腹のまま追い返されます。


なる部分にも感銘。処女受胎なんてアホらしいちゃんちゃら可笑しいと切って捨てたらアカンな、それなりの歴史的経緯があってこのような歌詞が生まれたのだとも思った。
そこで思いが及んだのは西行の歌。


旅の途中、お伊勢参りをした西行は、その神々しさに胸を打たれ、歌を詠んだ。
 
 なにごとのおはしますかは知らねども かたじけなさに涙こぼるる


この世は例え話→音楽に満ちている。自分が経験するのはそのほんのちょっぴりだけ。だからお伊勢さんも聖母マリアも切って捨てるな。涙こぼるるとまでは行かないけれど、かたじけないと感謝して眺めて行こう、その先に無心があるのかも。

f:id:doyoubi92724169:20191215052854j:image

古楽の楽しみ ▽バッハのクリスマス音楽を中心に(1)
ご案内:加藤拓未/今週は、バッハのクリスマスにまつわる作品をご紹介します。1日目は、バッハが1723年に演奏した「マニフィカト 変ホ長調」を中心にお送りします。