天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

哀しみのバッハ

今朝はイギリス組曲2番イ短調 BWV807。まずはヴァルヒャ。

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ドイツのアンマー社製作のモダン・チェンバロを使用し、独特なストップ、音量の表現など、ヴァルヒャのスタイルでもある対位法的な効果が発揮された、確固たるバッハ像を表現した名盤です。

ヴァルヒャとはオルガン全曲集と平均律クラヴィーア曲集で馴染みがあるが、平均律以外のチェンバロ演奏を聴くのは今回初体験。この13枚組にはイギリス組曲フランス組曲もパルティータも入っているので重宝だ。また、モダンチェンバロでバッハを聴けるのも今となっては貴重。


そこでイギリス組曲2番イ短調短調サラバンドにじんと来た、ヴァルヒャは真摯骨太、味わい深い。そこで次にレオンハルトを聴く。モダンに比べ古楽チェンバロは典雅で音が軽いがヴァルヒャの余韻もあってかレオンハルトにも感じた。そこで今度はピアノ、グールドは取っておく事にしてイギリス組曲フォルダーを覗いたらポゴレリチ←おお、この名盤をころっと忘れておった。


ポゴレリチとのめぐりあいは展覧会の絵だった。


深夜目覚めてベスクラ録音ラジクール謹聴してるうちに寝落ち→目が覚めたら展覧会の絵ピアノ演奏←清潔嫌味がないなあとプレーヤーを調べたらポゴレリチ

このめぐりあいのお陰でグールドを超える彼のイギリス組曲2番を知って今朝もまたこの名録音に浸った。サラバンドの哀しみもさることながら冒頭曲プレリュードからして疾走する哀しみだ。だからイギリス組曲2番を哀しみのバッハと名付けよう。バッハの音楽の本質は哀しみにあり←詳細は明日書く、忘れていなかったら。