天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

浅き夢見じ酔ひもせず

高血圧なので医者に降圧剤を処方して貰って服用しているのだが、昨日はその診察。毎朝つけている血圧日記を見せると「ちょっと高いねえ」「少し太ったので」。測って貰うと上が140←げげっ、こんな事は今までなかった。血圧が高いのは朝だけ、昼間医者に診て貰うと120やったのに。


そこで反省→節酒。昨夜は缶ビール1本と焼酎水割り1杯に抑えて就寝。浅くてよくない夢を←単位取り直せとか、見て何度も目覚めたがその都度寝直した。そして覚醒後の聴楽は
2:39 シューマン弦四3番、夢の時
3:19 シューベルト弦四15番、夢の時
今日のエク京都定期と週末カンブルラン京響の予習。


シューベルトを聴きながら「シューベルト 梅毒」ネット検索→先頭に出てきた記事は


梅毒は、1942年にペニシリンが実用化されたことで、やっと治療の道が広がりました。今は治療すれば治るようになりましたが、かつての人々は、何が本当の原因かもわからず、神からの罰と考え、おののき耐えながら、死を待つしかなかったのです。そんな苦悩の中で、命を振り絞るように素晴らしい芸術作品を世に残してきた芸術家たち。現在の我々にとっては、残された素晴らしい作品を通じて、彼らの思いを推し量るしかありません。


シューベルトの美しい音楽の陰にどんなおののきや恐怖、苦痛があったろうかと思ったら今日の日記タイトルが浮かんだ。


うゐのおくやま(有為の奥山) けふこえて(今日越えて)
 〓この無常の、有為転変の迷いの奥山を今乗り越えて《生滅滅已》


あさきゆめみし(浅き夢見し) えひもせす(酔いもせず)
 〓悟りの世界に至れば、もはやはかない夢を見ることなく、現象の仮相の世界に酔いしれる
   こともない安らかな心境である。《寂滅為楽》


悟りの世界など到底縁なき衆生なれど、神の罰におののく事は無くなんとかここまで生きて来られた、ああ有り難や。この先はわからねど。

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五年前の今頃、柳沢峠多分で撮った写真。健康で長生きだけが私の望みです、他にも多少の煩悩を持ってはおりますが。


ついでにこの日記を書くにあたっての検索で「浅き夢見し」は正しくは「浅き夢見じ」が文意に叶っていると知った。知識も富のひとつなり。