天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

オルガン小品BWV587-591

ヴァルヒャ12枚組6枚目→オルガン小品BWV587-591から3曲。
04パストラーレ ヘ長調 Bwv590
05カンツォーナ ニ短調 Bwv588: :
06アラブレーヴェ ニ長調 Bwv589: :
パストラーレ、カンツォーナは耳覚えあるもアラブレーヴェは無し。そこで「バッハ カンツォーナ」検索して次の記事発見。


さて、話をバッハのオルガン作品に戻しますと、そう言う素っ気ないネーミングの中に、ほんの少しだけ「おやっ?」と思わせるような個性的な名前を発見します。
パッサカリア」「カンツォーナ」「アラ・ブレーヴェ」「パストラーレ」などです。
もっとも、パッサカリアというのは音楽形式をあらわす普通名詞ですし、カンツォーナというのはイタリア語で「歌」を表す言葉です。アラ・ブレーヴェというのも「二分音符を1拍と数えなさい」という指示を表す言葉ですし、パストラーレもキリストの誕生を祝う音楽につけられる一般的な名称でした。
その意味では、ロマン派の音楽家たちが必死で頭絞ってつけたネーミングとは全く異なるものなのですが、それでもID番号のようなネーミングの群れに投げ込まれると十分に個性的に見えます。


なお、これらの作品は全てヴァイマール時代の作品だと見なされています。そして、当時のバッハは音楽先進国だったイタリアの動向を必死で勉強していて、「カンツォーナ」「アラ・ブレーヴェ」「パストラーレ」等の作品ははその様な「勉強」の成果を確かめるための作品だったようです。


「カンツォーナ」は当時はやっていた「シャンソン」を器楽用に編曲した作品のことを指し示す言葉だったのですが、これを器楽作品としてより意味のあるものに仕立て上げていったのがフレスコヴァルディでした。彼は、シャンソンの「歌」の主題を様々な技巧で変奏させていくというスタイルを確立し、これが後のフーガ形式の原型になっていきました。
バッハはこの作品において、そのようなフレスコヴァルディの技法を忠実に再現して作品を仕上げていますので、どちらかというと勉強の成果を確かめる意味合いの方が大きかったのだろうと想像できます。しかし、それでもバッハはバッハであり、全体として強い緊張感が支配している雰囲気は単なる模倣の域を超えていることは確かです。 
http://www.yung.jp/yungdb/op.php?id=780
成程勉強になった。アラブレーヴェの意味もわかった。
ところでオルガン小品BWV587-591の他の小品はどんな曲だろう?とウィキのバッハ作品一覧
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%BC%E3%83%90%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%8F%E3%81%AE%E4%BD%9C%E5%93%81%E4%B8%80%E8%A6%A7
を見ると

f:id:doyoubi92724169:20190601045359p:image

聞いたこともない作品だった。そのうちSpotify検索してみよう。