天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

昆虫の時計―多様な使われ方

阪大サイエンスナイト全6回の昨夜は第3回←生物学。
昆虫の時計―多様な使われ方 志賀向子教授

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私たちヒトを含め生物は、地球の自転周期に対応するため、体内におよそ24時間で回る概日時計というしくみを持ちます。これにより、生物の活動には日周性が見られます。動物の中で最も多様性に富む昆虫類の生活を探ると、進化の過程で様々な概日時計の使われ方が誕生したことがわかってきました。概日時計は、毎日の睡眠覚醒時間を決めるだけでなく、一日の明るい時間の長さを測ることにより、季節を告げることにも使われます。また、概日時計により二日のリズムを作って生活する昆虫も存在します。身近な昆虫研究の例から、概日時計が担う多様な行動とそのしくみを紹介します。
https://www.sci.osaka-u.ac.jp/ja/science-night/
日時計は「がいじつどけい」と読む。地球の自転周期→24時間に概ね等しいクロックを蝿以降の動物→ヒトは体内←視床下部に持っているとのこと。しかもこの時計は外部環境←昼とか夜の光の変化に従って動いているのではなく自律的に動いている←時計遺伝子→DNA、RNAによるタンパク質生成とそのネガティヴフィードバックメカニズム。
神経系→脳とは違う回路で動く自律的時計が体内にあるというのが驚きその1。しかもこの時計は光の変化を感知して活動時間を地球自転に同期させているそうだ。
このメカニズムを明らかにした研究が去年のノーベル賞受賞。
ノーベル医学生理学賞
米国研究者3人に 体内時計を解明
スウェーデンカロリンスカ研究所は2日、2017年のノーベル医学生理学賞を、体内時計をコントロールする「時計遺伝子」を発見し、その仕組みを解明した米国の3氏に贈ると発表した。
昆虫の体内時計の研究に取り組んでいる大阪大の志賀向子(さきこ)教授(時間生物学)は「体内時計は、地球上の多くの生物が共通して持つ根本的な生命現象。キイロショウジョウバエで最初に遺伝子が見つかった。いろいろな生き物を研究することが、生命の謎に迫る上で重要だということが改めて示された」と指摘。また、「人間でも、さまざまな臓器に1日のリズムを刻む細胞が存在することが明らかになっている。体内時計に合わせて投薬のタイミングを計るなど、臨床医療にも役立つ可能性がある」と話した。
https://mainichi.jp/articles/20171003/k00/00m/040/038000c
そこで疑問→この体内時計は例えば女性の排卵周期を決める、更には加齢などを測るクロックになっているのだろうか、そんなことはないやろと思いつつ講義終了後に質問列の最後尾に並んだ。
答え→慨日時計はあくまでも日周生日時計。地球の自転周期に概ね等しく自律的に動き環境同調しているのみ。
そうか、残念。年周期で発情したりしている生き物の仕組みはどうなってるんやろ、生き物と時間、季節、歳月の関係を想いつつ帰宅したのであった。