天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

ヴェルレク藤岡幸夫関西フィル

ライブは耳よりも眼優先→シンフォニーホールバックステージ席X22@2千円。

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2018年7月14日(土) 14:00 開演
[指揮]藤岡幸夫
[ソプラノ]半田美和子 
[メゾソプラノ]八木寿子 
[テノール]畑 儀文 
[バリトン]与那城敬
[管弦楽]関西フィルハーモニー管弦楽団
[合唱]関西フィルハーモニー合唱団
プレトークで藤岡が「怒りの日」にはヴェルディの自分自身への怒りもこめられているという。


彼が「怒りの日」(第2曲:Dies Irae)のスコア(楽譜)に「強烈に叩く」よう指示した大太鼓の後打ちは死への恐怖であると同時に怒りでもある。それは当時の支配体制への怒り、自分を全く理解してない評論家たちやジャーナリズムへの怒り、自分がお金のために若い頃多くの駄作を書いたことへの怒り、そして自分が生命力を養うかのように30歳以上年下の若い女性と恋におちて妻を苦しめている事への自分自身への怒り。
http://www.fujioka-sachio.com/fromsachio/fromsachio200711.htm
そうか、それは知らなんだ。いい話を聞いたとこの中太鼓を思い切り叩く女性奏者を眺めた。中太鼓とは別に大太鼓もあるがこれはもっと深い音を打つために使われている。ヴェルレクに太鼓が2つも発見だった。
そしてこの曲の一番好きな部分「ラクリモーサ」。盛り上がっては消えるように終わる。あれ、ここでオワリ?と思ったら休憩だった。そうか二部に分けて演奏するんだ。
ということで第2部は緊張がやや緩んで謹聴。シルバー層が多い男声→合唱陣は暗譜で歌唱←素晴らしい。撮影隊が客席に居たのは合唱陣のための思い出ビデオ作りだろう多分。
マーラー復活とヴェルレクは我がここ好きクラシックの双璧。今年は読響と関西フィルで楽しめた。この双璧2曲、ホントは合唱の一員としてステージに立つべきなのだが、その意志も能力も今はない。冥土で歌おう、ああ涙の日よ。