天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

ヴェルレク カラヤン1972

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ライブに向けてリマインド予習。ヴェルレクは催眠術天才カラヤン1972に尽きる。そして音楽を聴くという経験もまた自己催眠。今週、シンフォニーホールへ自己催眠に行く所存。

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カラヤンが手がけた宗教作品の中でも、ひときわ得意としていたのがこのヴェルディの『レクィエム』。宗教音楽離れした傑作と評される劇的なこの作品はカラヤンにピッタリで、映像を含めると4種のソフトが残されていますが、壮麗なサウンドと緊張度の高さでは、やはりこの1972年盤がベストでしょう。
ソリストも粒より。特にフレーニの美声は筆舌に尽くしがたいところで、終曲「リベラ・メ」中盤はまさに絶品。「デル・モナコ以降、もっとも優れたオテロ歌い」と評されながら、レコーディングが少なかったコッスッタの参加も貴重といえます。
イエス・キリスト教会の豊かな残響を効果的に取り入れた録音も優秀。
カップリングのブルックナーも含めて、カラヤンベルリン・フィル全盛時代の豪壮サウンドがとにかく凄い聴きものです。OIBPリマスタリング盤。


ヴェルディ:レクィエム


ミレッラ・フレーニ(S)
クリスタ・ルートヴィヒ(M)
カルロ・コッスッタ(T)
ニコライ・ギャウロフ(B)
ウィーン楽友協会合唱団
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団