天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

オーケストラクラシーク

豪雨の中、神戸市灘区民ホールまで。
W.A.Mozart
歌劇『後宮からの誘拐』序曲
W.A.Mozart
ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調 Kv595
ピアノ独奏  田中 敬子
G.Mahler
大地の歌シェーンベルク/リーン編曲版)テノール独唱  藤田 大輔
バリトン独唱  大西 信太郎
指 揮
高橋 義人
http://www.orchestreclassique.jp/pages/1284089/page_201709182204
お目当は大地の歌シェーンベルク/リーン編曲版)。弦楽八重奏+コントラバス2本、これに加えて木管、ホルン、金管なし、ピアノとハルモニウム、打楽器という編成。ググる

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シェーンベルクは啓蒙および教育目的で、他人の大きな編成の曲を比較的小さな編成に編曲した。第1次大戦後の疲弊したオーストリアで一定レベル以上の演奏家を集めることが難しかったという側面もあったと思われるが、多くが彼の「音楽私的演奏協会」で演奏するためだったようである。このマーラーの「大地の歌」もそうだったが、この編曲はその完成前に演奏協会が解散してしまった。彼の死後、リーンという人が最終的に完成させたらしい。
https://decafish.blog.so-net.ne.jp/2011-02-11-1
という事情の編曲のようだ。マーラーの分厚い管弦楽を小規模編成で聴くのが面白かった。アンケートに「厚化粧を落としたマーラーを楽しめました、終楽章ブラボー、お二人の歌手もブラボー」と書いた次第。
指揮者の方が開場時も終演後の舞台挨拶も観客見送りも丁寧にされていた。「一生に一度の思い出になりました。ありがとうございます」と千円札カンパして外に出たら雨はようやく上がっていた。