天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

オルガン小曲集

ヴァルヒャ12枚組の佳境→オルガン小曲集 BWV599-644の46曲を今朝は二回謹聴。

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BWV.599からBWV.644までの46曲からなる「オルゲル・ビュッヒライン」は、待降誕節から年間の教会暦ごとに使うコラール前奏曲を集めた曲集です。教会カンタータや4声部のコラールも教会暦に従って作曲されていますが、これは日曜日の礼拝での福音書をはじめ聖書の朗読箇所が指定されているので、歌う楽曲の歌詞もそれに従うことになるからです。この曲集はコラール合唱の直前に演奏されたのか、あるいは礼拝が始まる前に演奏されたのか、その日に歌うコラールの旋律を用いて作られた短い作品を集めています。元々はこの曲集に164曲用の稿本を準備していたので、46曲で終わったということは未完に終わったということになります。
http://blog.livedoor.jp/raimund/archives/8566725.html
つまり、毎週のキリスト教の祈りの儀式を彩る音楽ということだ。だから、音楽のみを聴くだけではなく、曲名に想いを凝らし更にはキリスト教が創出した様々なお伽話→原罪、神の子イエスの降誕、受難と贖罪、復活に想いを馳せれば味わいが深まるのだ。因みに曲名の一部をコピペしておく。


20.罪なき神の子羊よ O Lamm Gottes, unschuldig (BWV618)
21.キリスト、汝神の小羊 Christe, du Lamm Gottes (BWV619)
22.キリスト、われらに幸いを与えた Christus, der uns selig macht (BWV620)
23.イエスは十字架につけられ給いて Da Jesus an dem Kreuze stund (BWV621)
http://www.shimashounika.net/oruganshoukyoku.htm
原罪や贖罪などというお伽話を受容も理解も信ずることも出来ないのだが、曲名を眺めつつ聴いてると擬似信者気分になるから面白い。そこが渡世人の辛えところよ。明日もまたオルガン小曲集を聴いてるだろう、多分。