天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

是枝裕和「三度目の殺人」

パルムドール是枝裕和作品。

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刑事裁判は真実を明らかにする場ではない。裁判官・検察官・弁護人が争点と段取りを事前打ち合わせした上で最も妥当な結論を裁判官に出させる場だ、というのがこの作品の教訓だった。
そして真犯人は誰かという事も映画では明らかにされず観客に投げ出されて映画は終わる。カタストロフィー無しなので欲求不満は残るが、その代わり、自分で推理したりネット検索したりの楽しみがある。
そこでネット検索→印象的な台詞をピックアップコピペさせて貰った。弁護人重盛を福山雅治好演、被告人三隅を役所広司さすがの名演。


理解、共感は弁護にいらない(重盛)
あなたみたいな弁護士が、犯罪者が罪と向き合うのを妨げるんですよね(検事)
人間の意志とは関係なく、人生は選別されているんじゃないか?理不尽に命は奪われる(重盛)
https://www.jubilove.com/entry/sandome#i-7
そして極め付けの台詞はこれ。


三隅に関わった人は、三隅に対して「まるで空っぽの器だ」という印象を抱いています。
http://wakatake-topics.com/?p=4235


被告人三隅は既に悟っているんやなあ、と鑑賞後噛めば噛むほど思うようになった。悟りの菩薩様は従容と死刑判決を受け入れたのだ。
そうそう、菩薩様といえば検察官菩薩もなかなか。

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市川実日子というんだ、覚えておこう。俺のタイプだなどと邪推しないでね。