天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

スコセッシ「沈黙」

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よき映画を観たらネット検索→下は「スコセッシ 沈黙 神 心の中」検索して見つけた記事だ。

 

遠藤周作の関心の中心が、イスカリオテのユダであったことは間違いないだろう。神の愛がすべての人間に向けられるものなのであれば、その愛は裏切者であるユダに対しても向けられるべきであり、たとえロドリゴの決断が「背教」という形になろうとも、隣人のために苦しんだ末の行動であれば肯定されるべきである。イエスは沈黙していたのではなく、常に弱き人間に寄り添っていたのだ、という解釈が提示される。棄教した後のロドリゴが、真の赦しの意味を知り、キチジローに赦しの秘蹟を与えるシーンは感動的だ。キチジローを赦すと同時に、ロドリゴ自身も赦されたのだ。

https://theriver.jp/silence-review-2/