天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

天界から現世へ、そして何処へ

阪大ワンコイン佐藤卓史予習→久しぶりにワルトシュタイン@バレンボイムを聴く。激情の音楽だ。聴いてて克服なる言葉を思った。そうなんだよな、5番交響曲運命も克服。そこで、ベートーベンレッテル方程式を訂正。

ベートーベン=形式美+自由平等博愛+克服+諦観

諦観を付加したのは後期弦四やPソナタの清澄な世界を忘れてはいけないから。
そして、以前にベートーベンを自己主張の音楽家としたのは余りにも可哀想、人生論音楽家としよう。いや、これも人生論→演歌を連想させるので現世の音楽家としよう。これに対してバッハ、モーツァルトは天界の音楽とレッテル貼りすることにしよう。

バロックモーツァルトまでは天界の音楽、ベートーベンが現れて人生論に転回、以降ロマン派→ブラームスシューマンワーグナーその他は現世の音楽を追求。行き詰ってドビュッシー、新ウイーン学派、ストラヴィンスキー→現代音楽は現世を乗り越えようとしているから難解なのだ。音楽を現世地上に矮小化するなと考えれば現代音楽も聴きやすくなるかも。

これは絵画が宗教画→リアリズム→印象派→抽象と変化して来たのと重ねて見ることができるな。
天界→現世リアリズム→空想・抽象等、音の自律的造形へ。
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