天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

内田光子モーツァルト、次はバイオリンソナタ

最近、モーツァルトをしっかり聴き直そうと考えている。そのきっかけは阪大ワンコインでモーツァルトの死生観に触れたことだ。病に倒れた父レオポルドに宛てた手紙の一節。

死は(厳密に言えば)ぼくらの人生の真の最終目標ですから、ぼくはこの数年来、この人間の真の最上の友とすっかり慣れ親しんでしまいました。その結果、死の姿はいつのまにかぼくには少しも恐ろしくなくなったばかりか、大いに心を安め、慰めてくれるものとなりました!そして、死こそぼくらの真の幸福の鍵だと知る機会を与えてくれたことを(ぼくの言う意味はお分かりですね)神に感謝しています。ぼくは(まだ若いとはいえ)ひょっとしたらあすはもうこの世にはいないかもしれないと考えずに床につくことはありません。でも、ぼくを知っている人はだれひとり、ぼくが不機嫌だとか悲しげだとか言えないでしょう。そして、この仕合わせを毎日ぼくは創造主に感謝し、隣人のひとりひとりにもそれが与えられるよう心から祈っています。
http://doyoubi.hateblo.jp/entry/2017/06/19/053057

こんなことを本気で書けるモーツァルトって凄い。人生の鑑だなぁ、こんな人間が作った音楽が空虚な形式美だけの筈がないと考え直して内田光子モーツァルトPソナタ全18曲を聴了した。

そこで今朝は内田光子ソナタ以外のピアノ曲、→幻想曲やロンド、アダージオを味わっていたらチェンバロが出て来てビックリ。そうか、アルバムの後半はコープマンのチェンバロなんだ。
モーツァルト・コンプリート・エディション - ピアノ作品集 5 (内田光子/コープマン)
http://ml.naxos.jp/album/00028947573562

コープマンには申し訳ないがチェンバロ、滑稽な響きに感じてしまったのでパス。次はバイオリンソナタを聴くことにした。

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