天井桟敷日記

「天井桟敷からの風景」姉妹版

ひたくれなゐの生ならずやも

ハーゲンQライブに向けてショスタコ弦四3番リマインド予習。
第1楽章はカリカチュアみたいな立ち上がりだが、第2楽章エンディングを聴いてこの曲、死を扱っているんだと思いつく。

そして誰の短歌だっけ「ひたくれなゐの生」なるフレーズがあったなあと検索→
「死の側より照明せばことにかがやきてひたくれなゐの生ならずやも」斎藤史、だった。226事件を起こして処刑された友を憶う歌だ。

ショスタコの曲は1946年。無数の人びとが無念にも生を全うできなかった大戦のあとだ。
死後の自分から照らせば生はひたくれなゐ。全うせないかん。

写真は昨日、ピアスタワーのそばに咲いていたくちなし。視覚障碍の若者と並んで五嶋みどりが弾いていた。
https://www.facebook.com/makoto.moriashita/posts/1398917190200374

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